「今年こそ!」と大きな目標を立ててみたものの、気づくと中途半端になり、達成することができない…。そんな悩みを抱えている人は、きっと少なくないはず。
どうやったら、目標に向けて努力を継続できるのか? その答えは、目標の先にある未来をしっかりと言語化すること。目的を明確に言葉で表すことだと、The Breakthrough Company GOの代表取締役でPR/CreativeDirectorの三浦崇宏さんは言います。
発売5日で4万部を突破し、話題を呼んでいる著書『言語化力 言葉にできれば人生は変わる』を発売したばかりの三浦さんに、その真意を語ってもらいました!
<書き手=井手桂司、写真=北澤 太地>
【三浦崇宏(みうら・たかひろ)】The Breakthrough Company GO代表取締役兼PR/CreativeDirector。早稲田大学第一文学部を卒業後、博報堂入社。マーケティング、PR、クリエイティブ部門を経て独立、2017年にThe Breakthrough Company GOを設立
数字で示された目標に、頑張ろうと思えるか?
三浦さん:
目標を立てることが大切って、よく言われますよね。会社でも、プライベートでも。でも、多くの場合、未達成で終わってしまう。それは、なぜか……?
答えは、多くの人が「数字」で目標を立てるから。
三浦さん:
職場で「前年同期比売り上げ10%アップを目指そう」とか言われますよね。
でも、この目標でやる気はでますか? 頑張れそうですか?
現在は、人口は減っている反面、モノは大量に余っている時代です。廃棄問題が社会課題になっているのに、「もっと売ろうぜ!」と言われても、違和感しかないですよね。
それでも成長を目指すのであれば、「その成長に何の意味があるのか」を言語化することが大切です。つまり、目的を言葉で明確に伝えること。
例えば、僕の著書『言語化力』を「10万部、売ろう」と言われても、誰もモチベーションは湧かないと思うんですよ。読むべき本は世の中に大量にありますから。一方、「この本によって、自分なりの幸せを言葉で定義し、幸せになれる人をひとりでも増やそう」と言われたら、どうでしょう? ちょっと、やる気がでませんか?
「目的」と「目標」を勘違いしてはいけません。
人は数値を見せられても、本気にはなれません。モチベーションを引き出せるのは、どこまでいっても言葉で表される目的だけです。
迷いが消えれば、実力以上のパワーが引き出される!
三浦さん:
また、自分が頑張る理由を明確に言語化できると、人は強くなります。限界を越えていける。
それを象徴的に表しているシーンが、漫画の『ONE PIECE』にあります。
三浦さん:
それは、ウォーターセブンで、ロビンをルフィたちが助けにいく場面です。
読んでない人のために解説すると、ロビンという仲間が、敵の一味にさらわれます。はじめは、助けようとする主人公たちに「助けに来ないで」とロビンは言いいます。敵が強すぎるので、危険に巻き込みたくないと思ってるんですね。それでも、ルフィたちは助けに行きますが、はじめは返り討ちにあってしまう。
でも、「お前の本当の気持ちを言え」とルフィに迫られて、ロビンは「生ぎたいっ!私も一緒に海へ連れてって!」と叫ぶ。すると、ルフィたちは力を発揮し、相手をボコボコにやり返し、ロビンを連れ戻します。
この時、仲間のひとりが言うんです。「迷えば誰でも弱くなるもの。助けていいんだとわかった時のあいつらの強さに、限度なんてないんだから」と。
つまり、人間は自分のやっていることに迷いが消えれば、実力以上のパワーが引き出されるんですよ。
自分のやっていることは正しい。自分のやっていることには意味がある。自分のやっていることは、世の中に対して貢献できている。そう信じられる人間は、知らず知らずのうちに、挙動が堂々として、発する言葉や体の動きがのびのびとする。その姿に、まわりも魅了されて、「この人についていこう!」と思うようになる。
だから、自分の思考を言語化してみてほしい。自分が働く理由とは何か。自分にとっての幸せとは何か。生きるとは何か。それを言葉にすることが、みなさんの歩みを進めるはずです。
言語化の道も、はじめの一歩から!
三浦さん:
とはいえ、言語化が大事と伝えても、ほとんどの人はやらない。
確かに、言語化は難しい。僕の本を読むと、簡単そうに思えるかもしれないが、やってみると簡単ではないことがわかる。
でも、最初は誰だってそう。
三浦さん:
みなさん、自転車に乗れますよね?
でも、自転車の乗り方を言語化できる人は、ほとんどいないと思います。
自転車をまたいで、サドルに腰の中心をそえて、後ろに重心がかかりすぎりとお尻が痛くなるから、やや前傾姿勢になり……。こんな風に、言葉に置き換えて行くのは、ものすごく大変。
でも、自転車に乗ることだって、はじめは大変だったと思うんですよ。それが、何度も何度も練習をしているうちに、自然と乗れるようになって、今では自転車に乗ることを難しいなんて思わなくなりましたよね。
言語化も一緒です。やっていくうちに自然と脳の型ができるので、息を吸うように言語化ができるようになる。
だから、それをやろうと思うかどうかだけ。自転車に乗ろうと思ったやつにしか自転車は乗れないように、言語化力を高めようと思ったやつだけが、言葉によって人生を変えることができる。
Twitterの140文字でもいい。まずは自分の思考、自分の思想、自分の考えを言葉にする。その一歩を踏み出してみてください。
言葉によって人生を変える!言語化力の真髄が詰め込めた一冊
言葉の使い方一つで、人生なんて、いくらでも変えることができる。そして、世界を変える革命も、強い言葉がなければ始まらないーー。
言葉によって救われて、言葉で闘ってきた三浦さんが、言語化力を高めるために必要な思考を体系的にまとめてくれた一冊『言語化力 言葉にできれば人生は変わる』。
言語化の技術だけでなく、三浦さんを支えてきた数多くの名言が掲載されていて、自分の心のノートにメモりたい言葉ときっと出会えるはずです。
言葉の力を知り、言語を整え、言葉で動かしていく。
言葉を味方につけたい人は、是非『言語化力』を読んでみてください!
<書き手=井手桂司、写真=北澤 太地>
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