リクルートを経てフリーランスの編集者として独立したのち、2018年に『株式会社モメンタム・ホース』を設立した長谷川リョーさん。

しかし、かつてはいかにも編集者らしく夜型だった彼が、ここ3ヶ月のあいだ5時起きを極め、何やら「ゾーン」なるものに入っている様子。


精神と思考のゾーン…? 自分だけの王国…?(混乱)

 

今回はそんな長谷川リョーさんが、早起きのPDCAサイクルを回すなかで見つけた、誰もがマネできるティップス『エクストリーム理論』(怖い)をはじめ、「早起き」について朝渋代表・5時こーじと対談していただきました。

〈文=ゆぴ(17)〉


【長谷川リョー(はせがわ・りょー)】株式会社モメンタム・ホース代表取締役。『SENSORS』編集長。修士(東京大学 学際情報学府)、リクルートホールディングスを経て独立。編集協力に『10年後の仕事図鑑』(堀江貴文、落合陽一共著 SBクリエイティブ)、『日本進化論』(落合陽一著 SBクリエイティブ)、『THE TEAM』(麻野耕司著 幻冬舎)など。Twitter: @_ryh

 

3ヶ月間、1回も眠くなっていないのはなぜ?

5時こーじ:
長谷川さんって結構夜型のイメージだったんですけど…。なぜいきなり早起きを始めたんですか? まさか、朝渋効果…!?

長谷川さん:
違います(笑)。3ヶ月前に、仲の良い友だちにビーモン(※)の体験に誘われたのがきっかけでした。

“※b-monster(ビーモン)とは、ニューヨークで最先端の格闘系フィットネス。楽しみながら本格的なトレーニングが行える、新しいカタチのボクシング・フィットネス。”

長谷川さん:
それがすごい良くて、その場で入会し、翌日から通うようになりました。そうしたら、なんと、どれだけ時間が経っても眠くならないことに気付いたんですよ。

俺、ビーモンを始めてから今日に至るまで1回も眠くなっていないんです。


ヒトの境地に達した長谷川さん

長谷川さん:
それで、しばらくは9時くらいに起きて、ビーモンに行く生活を送っていたんですけど、「もっと早く起きてみたらどうなんだろう」という実験をしようと思い、少しずつ起床時間を早めて行きました。

すると、生産性がマジで変わって、仕事がうまくいくようになったんです。

1日が24時間しかないなかで、時間そのものを拡張したいし、同じ1時間でも集中力や思考力、アウトプットの密度も上げたいので、両方の軸でできることの最大化と最適化を行った結果としての早起きだったんですよ。

5時こーじ:
より良い選択を突き進んでいったら早起きになっていったんですね。もともと朝型だったんですか?

長谷川さん:
いや、全然!! リクルートにいたときは、毎日2~3時くらいに帰ってきて、昼の12時に出社するという生活を送っていました。

今では日々PDCAを回していますね(笑)。現在睡眠時間は3〜4時間くらいですけど、無理をしているという感覚もないです。それは、1時間半睡眠だとキツい、2時間睡眠は微妙、という感じで、自分の大丈夫なところをつねにモニタリングした結果としてこうなっています。

0時に寝て4時に起き、マインドフルネスをし、ビーモンで45分ワークアウトをして仕事をする、というルーティーンで毎日動いていますね。


マッチョなスケジュールに動揺しています

5時こーじ:
自分は早起きをするためには早寝するのが大事、と言っているんですけどそこは長谷川さんとは少し違う気がします。

毎日8時間寝ている僕にしてみれば、3時間睡眠はしんどそうだなと感じるんですが、それは睡眠だけで考えるからそう思うんですかね?

長谷川さん:
それは間違いないです。会社員時代でも早起きをしなきゃいけない場面ってあったんですけど、何時間睡眠を取ろうが、お昼を食べたあとに十中八九眠くなっていたんですよ。

でも、運動を午前中にぶちこんでおくと、夜寝るときまで眠くならない。

これには科学的なエビデンスがあると思っていて、いわゆるエンドルフィンやセロトニンのような脳内物質が出て、高揚感が保たれるからだと思うんです。

しかも、ただの運動だと効果が薄いから、強度の高いものが良いんですよね。その理論でいくとビーモンは本当にぴったりで、45分間、高負荷な運動ができる。そうすれば、3時間睡眠でも眠くなりません。

精神はハックできないけど、肉体はハックできるじゃないですか。肉体がハックできれば、脳もハックできるんですよ!

5時こーじ:
すごい理論だなぁ(笑)。キツそうだけど…

長谷川さん:
何もしない人からすればキツそうに見えるけど、結局、身体的に気持ちいいからやっているんですよね。

サウナだって、最初に負荷をかけ、そこから水風呂に入って出たらトリップするじゃないですか。それと、俺が今やっている朝起きて高負荷な運動をするのは同じことなんです。

ただ、サウナって要素分解すると温度×時間だと思うんですけど、どちらもやりすぎると倒れちゃいますよね。だから、微調整をしながらギリギリを攻めていくんです。

俺もビーモンも加入した当初はキツかったけど、今じゃ物足りなくて4つのジムに加入しましたもん!!


※なお、本記事は決してb-monsterの記事広告ではありません

自分の人生の船の舵がちゃんと取れているか

5時こーじ:
それにしても、長谷川さんほどそういった時間の使い方やパフォーマンスを細かく自分で調整している人はなかなかいない気がします。どうしてそこまでやるんですか?

長谷川さん:
「自分の人生の船の舵取りをしよう」というのがテーマだからです。

要は、人生や仕事をゲームで考えられる人かどうかなんですよね。

たとえば、リクルートにはすべてをゲーム的に考える人が多いんです。この前けんすうさんが「今日は6人に明るく元気に挨拶をしよう!」みたいに、毎日何かしらのゲームを持って会社に行っていた、と言っていました。

それと同じで、俺もゲームみたいな感覚でやっているんですよ。「どうすればもっと最適化できるんだろう?」って(笑)。だから今は、「物理的には忙しいけど、精神的には超ヒマ」なんです。なぜなら、自分で舵取りをしているから。

5時こーじ:
それで言うと、サラリーマンは逆ですよね。物理的にはそんなに忙しくないけど、精神的にはいつも疲れている。

長谷川さん:
それは、人に言われたルーティーンをやっているからだと思いますよ。でも、ルーティーンなんて会社員だろうが何だろうが自分で作れますからね。ビーモンも、7時に来ている会社員の人が多いですよ。

ただ、たしかに俺もリクルートにいたときは不可能だと思っていました。当時はめちゃくちゃ太っていたんですけど、早起きしてジムになんて行ったら、疲れ果てて自分は使い物にならないんじゃないか、って。

でも、逆でしたね。早起きしてジムに行ったほうが疲れない。

世界は逆だったんです!!


世界は逆だった

5時こーじ:
(笑)。まず、一般的に平日の朝に何かをする、という発想があまりないですよね。

長谷川さん:
わかります。せいぜい読書するくらいですよね。でも、それじゃぬるいんです!!(笑)『超集中ハック!』(※)を書かれているランサーズ代表の秋吉陽介さんを含め、エクゼクティブの方々はそれに気付いている。だからトップの人たちはみんな早起きなんですよ。

『超集中ハック! 習慣マニアの経営者が実践する100のライフハック』…「習慣マニア」の秋吉陽介さんによる合理的なライフハック100選。長谷川リョーさんも影響を受けたそう

長谷川さん:
それに、俺がやっている「爆早起き」×「激筋トレ」×「マインドフルネス」の3つは、全部出社前にできること。

個人差はあるけれど早寝をベースにしていないぶん、飲み会があってもできるから、ぜひ会社員の人にこそ試してほしいですね。生産性がめちゃくちゃ上がりますよ。

自分の才能を決めるのは自分じゃない

長谷川さん:
ちなみに、5時こーじさんはどうして「自分が早起きして気持ちいい」だけじゃなくて、人を変えたいと思うんですか?

俺は好きで早起きをしているので、それで誰かが感化されて動いたら嬉しいとは思うけど、主体的に誰かを変えようとは思わないんですよね。他人に期待すると、裏切られたときに失望するので、疲れるじゃないですか。

5時こーじ:
それは、早起きに関して自分が全然苦じゃないのに感謝されることが多くて、これは自分が旗をあげる使命があるな、というのを感じたからなんです。

3年前、朝渋を立ち上げたときに「早起きティップス」を紹介したら、「こーじさんが言っていたことを実践したら、仕事の成果が出ました」なんて言ってもらえたんです。

当時は苦手な営業職に就いてパッケージ化された商品を売っていて、それに対して朝渋の売り上げは2万円だったけれど、自分の得意なことで稼いだことのほうが幸福感がありましたね。

長谷川さん:
なるほど。それに関しては俺も少し似ていて、ライターを6年ほどやってから、リクルートに入ってデータ分析をやっていたとき、自分はデータ分析は一応できるけど、頭一個抜け出すほど優秀ではない自覚がありました。

そんなとき、任天堂の岩田社長が「労力の割にまわりが褒めてくれることがあなたの才能です」と仰っていたんです。

俺はライティングに関しては、何も考えずにフワァ~ッとできるんですけど、それで「めっちゃいいッスね!」なんて言われていて。そのときに、岩田社長の言葉がリンクしたので、リクルートを退社したんです。

つまり、「自分の才能を決めるのは自分じゃなくて周り」なんですよ。

自分からしたら何もやっていないことが感謝される、それは即ち才能ですよね。

5時こーじ:
北野唯我さんも「1社目はポーカーの1枚目で自分で選べない」なんて言ってましたし、一度とりあえずやったことのないことをやることで気付くこともありますよね。

長谷川さん:
幻冬舎の箕輪厚介さんが、以前「NewsPicks Book」をやめるって話をしていたのに結局、「また、やる!」と宣言し、結果的に「NewsPicksパブリッシング」と併存する形になったじゃないですか。

なんでこんなことになったかというと、『箕輪☆狂介』(※)の映像がテレビで流れた瞬間に、「こんなに俺は音痴だったんだ!」と絶望したらしいんですよ。

それで、編集者が向いている、ということに気付いたらしいんです。

※箕輪厚介が本気でプロデュースを手がける、2019年4月にメジャーデビューした今年大注目の大穴アーティスト。

だから、若いときは、自分が向いている・向いていないなんてわからないんだから、一度頑張ってやってみたうえで、自分に向いているものを見つけていくのがいいですよね。

5時こーじ:
そうそう。でも、みんなその「とりあえず頑張る」ができないですよね。

長谷川さん:
頑張らないとPDCAが回らないのにね。いつまでも頑張れない人ってどうしたらいいんですかね。

5時こーじ:
僕は、環境作りを大事にしています。機会は提供するけど、やるかやらないかは実際は自分次第なので、行動までは変えられないというのが本音ですね。

長谷川さん:
それで言うと、会社員がその環境を自ら作っていくのは難しいと思います。俺は給料というのは「麻薬」だと思っていて、何をしようが金額は変わらないわけだから、頑張って早起きをして生産性を高める必要もないじゃないですか。

でも、あと少しして、副業やフリーランスみたいな働き方が一般的になってくると、俺のように「鉄人」にならざるを得なくなってくる。そうなると、みんな必然的に早起きをするようになんじゃないかな。

ただ、そこにあるのはキツさではなく、「長い時間並んで、やっとありついたメシのウマさ」なんですよね。

5時こーじ:
毎朝走ってる人も、別にストイックなんじゃなくて、単純に気持ちいいからやっていると思いますしね。

長谷川さん:
そう。結局は、快楽が人生を豊かにしているんですよ。そして、快楽は頑張った先にある。俺は、気持ちよさの強度を上げるためにPDCAをまわしているだけなんです。

だから俺は、これを読んでくれた人に「鉄人になれ」ではなくて、こう言いたいです。

「早起き、気持ちいいッスよ!」って(笑)。

〈文・写真=ゆぴ(17)(@milkprincess17)〉

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