「どうせ働くなら楽しく働きたい
ー度はそう思って就職活動や転職活動に励んだ人は少なくないはずです。

しかし、入社したての頃はやる気に満ち溢れていても、2、3年経つとその熱量が薄れ、今の働き方のままで良いのか、どうすれば自分らしく働けるのか、日々悩んでいる方もいることでしょう。

馬が合わない上司や、理不尽な環境に直面すると、つい飲み会で愚痴をこぼしまうこともあるかもしれません。

どうすれば今ある状況で楽しく働けるのでしょうか?

著書『ニューエリート』や『PLAY WORK』などで「楽しみながら仕事をする」という新しい働き方を提唱しているピョートルさんは、「今の状況に不満があるなら、もっと自分の常識を疑うべきだ」と言います。

新刊『CREATE WORK』をもとに、今日から少しずつ変えられる、自分らしく楽しく働けるようになる、ピョートルさん流思考術を教わりました。

〈文=久保帆奈美、写真=北澤太地〉

 

【ピョートル・フェリクス・グジバチ】プロノイア・グループ株式会社代表取締役/モティファイ株式会社取締役チーフサイエンティスト、TimeLeap株式会社取締役。プロノイア・グループにて、企業がイノベーションを起こすための組織文化の変革コンサルティングを行ない、その知見・メソッドをモティファイにてテクノロジー化。またTimeLeapにて子どもの起業家を育成する。

ポーランド生まれ。2000年に来日し、ベルリッツ、モルガン・スタンレーを経て2011年にGoogleJapanに入社。アジア・パシフィック地域におけるピープル・ディベロップメント(人材開発)に携わったのち、2014年からはグローバル・ラーニング・ストラテジー(グローバル人材の育成戦略)の作成に携わり、人材育成と組織開発、リーダーシップ開発の分野で活躍。2015年に独立し現職。

著書に『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか』『Google流 疲れない働き方』(SBクリエイティブ)、『0秒リーダーシップ』(すばる舎)、『日本人の知らない会議の鉄則』(ダイヤモンド社)、『ニューエリート』(大和書房)、『世界最高のチーム 』、『人生が変わるメンタルタフネス』、『働き方改革による「自己実現』、『PLAY WORK プレイ・ワーク 仕事の生産性がグングン高まる遊びながら働く方法を』(PHP研究所)、『成長企業は、なぜOKRを使うのか?』(ソシム)。

 

自分の「死」を意識した時に、愚痴を吐いたままで本当にいいのか。

みなさんは何歳まで生きられると思っていますか? もしかすると、100歳まで生きられるかもしれないし、明日死ぬかもしれません。このように、自分の「死」について意識した時に、愚痴を言っている時間ってあるのでしょうか。

 僕には、人生の中で父母や兄弟、大切な家族を亡くした経験があります。死に直面した時にやっと、自分が吐いた愚痴の愚かさに気がつくんです。あの時どうして、変える努力をできなかったのかと。僕は、人が亡くなったときに「いい家族だった」「いい式だった」と後悔なく見送れることが理想だと思っています。

90歳まで生きたとしても、私たちには5000万秒しか生きられないのです。死はみんなに待ち受けるもの。そう考えれば、自分が何を残せるのか何を変えられるのか。どう建設的に考え、行動していくのか。深く考えるきっかけになるはずです。

 とはいえ僕も、今週25分くらい愚痴を言いました。そんな時に大事なのは「〜ってダメ」「やってくれない」と嘆いたあとに、「じゃあどうする?」という会話をセットにすることです。ときにはガス抜きも必要ですが、問題への解決策を考えることをセットにすることを忘れないでください。

 

問題への解決のために、まずは自らの思考を変えてみる!

たとえば、上司が仕事を教えてくれない状況にあなたが嘆いているとします。だったとします。これはあなたが「仕事を教えてほしい」という願望を抱いていると言い換えられますよね。それならば「上司と合わない」と愚痴を吐くのではなく、上司にその本音を伝えればいいんです。

「私はあなたから学びたいんです」と言われて、悪い気をする上司はいません。上司は鼻高々、かわいい後輩に、喜んで教えてくれるようになるでしょう。このように、上司を上手に動かしていくことを、本書ではManage Your Managerとして紹介しています。

また、「フィードバック」だけが降りてきて、一方的に否定されたり、理不尽に厳しい言葉を浴びせられ、納得がいかない状況に直面したとき。そんな時は「何か悪かった点はありますか?」と過去の指摘をもらうのではなく、「もっとよくするためにはどうしたらいいですか?」と未来に視点を合わせてみるのがポイントです。

未来をすり合わせることをフィードフォワードと言います。曖昧な指示をしてくる上司に対しては、「私はこうしようと考えていますが、いかがですか?」と聞いてみてください。「自分で考えろ!」と言われることを恐れてしまうかもしれませんが、自分からフィードフォワードをもらいにいくことよって、より具体的に指示してもらえるようになり、結果的にお互いにとってストレスを減らせるはずです。

不満があると、どうしても環境や人のせいにしてしまいがちではありますが、まずは自分の思考・視点を変えて、問題への解決に向けて行動をしてみることが第一歩なのです。

 

自分らしいキャリアを築くためのカギは「意図的な脱皮」!

 「意図的な脱皮」とは、自分のあたりまえの定義を疑って行動してみること。つまり身にまとっている殻を自らの意思で破り、自分を少しずつアップデートしてみることです。

皆さんがまず疑うべきは、自分の働く環境を「変えられない」と思っている、その思い込みです。

たしかに仕事も人生も、変えられる部分と変えられない部分があります。たとえば体重と、靴のサイズ。体重は変えられるけど、靴のサイズは変えづらいですよね。

このように、あなたの仕事で「変えられるもの」と「変えられないもの」を考えてみてください。今「変えられない」と思っているものは、本当に「変えられないもの」なのでしょうか?その当たり前を、ひたすらに疑ってみてください。

そして、「変えられる」と思うものは、変える努力をしてみることで未来は少しずつ変わっていくはずです。

自分の仕事は自分で作っています。
自分の人生は自分で作っています。

これからのキャリアには、正解がありません。
提供しているもの、働き方の自由度もさまざまです。
人生の段階に合わせて、自分にあった働き方を選択ぶことが大切であり、まさに、仕事をクリエーションするのがこれからの時代なんです。

 

明日からもっと自分らしく働ける秘訣が溢れる一冊

ピョートルさんの新刊『CREATE WORK』には、明日から実践できる自分らしく楽しく働くヒントが詰め込まれています。

現状の仕事に悩んでいる方はもちろん、現状には満足しているけれどもさらに楽しく働きたいと思っている方にも読んでいただきたい、今の時代に合った社会人の教科書となる一冊です。

普段なかなか現状の不満に向き合う時間が取れない方は、是非CREATE WORKを読んで、自分らしく生きる第一歩を新しく踏み出してみてはいかがでしょうか?

〈文=久保帆奈美、写真=北澤太地〉

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