ビジネスシーンにおいて、相手の「本音」がつかめていれば、交渉も提案もスムーズにいくもの。しかし、「相手が何を考えているかよく分からない」「あまり積極的に話をしてくれない」ということも少なくはないはず。
どうやったら、相手の本音を聞き出すことができるのか?
大ヒット記事を連発している『新R25』で、様々な著名人や経営者から深くてタメになる話を引き出してきた渡辺将基さんは、自分の「成功イメージ」を伝え、相手と「チーム」になることが大切だと語ります。
朝渋ではこの真意を伺いました。社内外で人の巻き込み方に悩んでいるビジネスパーソン必見です!

【渡辺将基(わたなべ・まさき)】慶應義塾大学理工学部卒業後、モンスター・ラボ、カカクコムを経て2012年にサイバーエージェントに入社。社長室にてコミュニティ系サービスのUI/UXディレクション業務に従事したのち、2014年から新規メディアの立ち上げ・運営に携わる。2017年に『R25』ブランドを継承し、ビジネスパーソンのバイブル「新R25」を創刊。現在はCyber Now(サイバーエージェント子会社)の取締役および「新R25」の編集長を務めている。Twitter:@mw19830720
<文=とにー(鳥井美沙)、写真=北澤太地>
“成功イメージ”を共有して相手を仲間にする!?
僕が思う”おもしろい”とは、期待値とのギャップでできています。お笑いだってそうでしょう。だから、取材では、読者の予想を裏切るくらいの深い話を引き出さないといけないんです。
僕も、堀江(貴文)さんをはじめ大物の方への取材は緊張します。でも、そのとき大事になってくるのは、どういう記事を作りたいのか成功イメージを相手に伝えることですね。

読者目線はもちろんですが、取材を受ける人にもいい反響が出るようにしたいので、取材前に「記事が出た後にこういう反応が出るようにしたい」とイメージを伝えることもありますね。
取材も交渉も、その場がどのような雰囲気になったらいいのか、ゴールイメージを持つことが大切です。そうすると、成功イメージから逆算したムダのない質問を考えることができますし、用意していた段取りが崩れても対応できます。
そして、成功イメージを伝えることにより、相手を同じゴールに向かって伴走する仲間に巻き込むんです。相手も一緒にいいコンテンツを作る気持ちで臨んでくれるようになり、信頼関係も生まれます。
イメージを伝えづらいときは成功事例を用意せよ

ただ、金銭事情などデリケートな話題を世にさらけ出す「マネ凸」のような企画は、相手に対して出演するメリットや成功イメージを伝えづらいですよね。
そのような場合は、先に実績をつくってしまうことが有効です。
マネ凸も、第1回に出てもらったのは(親会社の)サイバーエージェントの藤田社長でした。嫌がる藤田社長に協力してもらって記事を出せたおかげで、他の人への取材にも繋がりました。
一つ事例ができると、「お金のことをオープンに話すことがポジティブな反響につながるんだ」と後に続く人も着地点がイメージできるようになるんです。
だから、ビジネスで交渉する場面でも、「こうしたら他の企業さんは成功しましたよ」「過去に〇〇さんが実践し、こういう変化がありました」と、まずは一つでもいいので相手がイメージできる実績を作ることが大事だと思います。
そして、その実績をつくるためには自分の身の周りのどんなリソースでも使ってやる!という覚悟も必要です(笑)。
“ほんの少しの勇気”で事態は好転する

取材では、もちろん苦しい場面もあります。そんなときは、“ほんの少しの勇気”を出すと状況が好転します。
堀江(貴文)さんに怒られたときも、自分が下がってばっかだと空気が悪くなるので、あえて「すみません!」と明るく謝って切り替えたり(笑)。営業のシーンなんかでも同じことが言えると思います。
「勇気を出す」と言うと何をしていいか迷ってしまうかもしれませんが、なんでもいいんです。苦しいなと思ったときに、自分のなかで「ちょっと勇気を出さないとできない行動」を選択するクセをつける。そうすると、不思議と状況はプラスへと動いていきます。
ただ、勇気を出すためのリスクヘッジとして、まず相手にリスペクトを伝えることは必要です。
相手に敬意を示しているからこそ、こちらも思い切ったことができるんです。嫌われないと思えるから飛び込める。それがなかったらただの無礼なヤツですからね(笑)。
渡辺さんの取材術が詰まった一冊!

渡辺さんが実践している取材の極意が詰まった、新R25の人気連載シリーズ「マネ凸」が書籍化されました!『マネ凸 お金を増やす最強の思考法』です。
田端信太郎さんなど数々の大物への取材から引き出した、壮大な「お金の話」「生き方論」詰まっています。書籍化にあたり、人気編集者・箕輪厚介氏への特別インタビューも。
「成功イメージを伝える」「実績を作る」「少しだけ勇気を出す」など、渡辺さんの仕事のコツを意識しながら、ぜひ読んでみては?

<文=とにー(鳥井美沙)、写真=北澤太地>
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