2020年6月現在、男子テニス世界ランク48位、日本ランク2位と大活躍のプロテニスプレーヤーの西岡良仁選手。トップアスリートでありながら、YouTubeにて自身の発信に努めたり、地域活性化プロジェクトなど自らイベントを立ち上げたりと、テニス業界を牽引する存在として幅広く活躍をしている選手です。

「この先、何の知識が必要になるかは誰にもわからない」

取材を通じて見えてきたのは、ビジネスマン顔負けのインプットへの高い意欲。一流選手の活躍の裏にある、未来を見据えた戦略的インプットや、朝渋オンラインを活用した学びの習慣について、お話を伺いました。

さらに高みを目指して自分をアップデートさせたい人や、これから何かを新しくはじめたいと思っている人など、今の状況を抜け出したいと思っている方必見です!

 

【西岡良仁(にしおか・よしひと)】男子プロテニス選手。1995年9月27日生まれ。三重県津市出身。2020年3月9日時点で世界ランク48位。幼い頃から国内外で活躍し、近年では錦織選手をはじめとする一流選手から次々と勝利を挙げるなど、注目度度上昇中のテニスプレーヤー。Youtube「yoshi’sチャンネル / 西岡良仁」をはじめ、SNSにて積極的にテニスの魅力を発信している。
公式サイト:http://yoshihito-nishioka.com/
Twitter:@yoshihitotennis

 

怪我がきっかけで、テニス以外のものに初めて目を向けてみた


久保

西岡選手は約3年前に、選手生命を揺るがしかねない大きな怪我をされましたね。当時、様々な葛藤があったかと思うのですが、実際どういった想いでいたのでしょうか?


西岡選手

当時は、テニス選手として今後生きていけるかどうかわからない状況でした。ですが、正直なところ特に焦りは感じていなかったんです。それよりも、「日本に1年近くもいられる!」と思い、とにかくやりたかったことをやってみようという気持ちでいました。

2017年に左膝を負傷されたとき

 


久保

具体的にどういったことに時間を費やしたのでしょうか?


西岡選手

まずは投資の勉強をはじめました。また、同期の選手たちと地方イベントを開催したり、自分自身でもっとマーケティングしていきたいなと思って、YouTubeチャンネルを開設したりもしました。

▼西岡選手のYouTubeチャンネル

 


久保

試合に出られない状況は選手としてもどかしさがあったと思いますが、怪我をきっかけに新しいことにたくさん挑戦されたんですね。


西岡選手

大きな怪我をしたことで、初めてテニス以外のものに目を向けられたんです。時間ができたので、いろんな方に会いに行きました。次々に行動を起こせたのは、話を聞いたり、読書をしたりとこれまでにないインプットの機会と量が増えたことが、活きていたと思います。


久保

なるほど、挑戦の背景には多くの「インプット」があったんですね。

 

原理を教えられるレベルまでインプットを目指す。これは、テニスの技術にも通じること


西岡選手

入院時に久々に読書をして、そこからたくさん本を読むようになりました。特に印象に残っているのは、田渕直也さんの『確率論的思考』です。これは経済について書かれた本なのですが、「この先、何の知識が必要になるかは誰にもわからない」というメッセージが響きました。今の自分の考え方の軸になった本ですね。この本に出会ってから、テニスに直接関係ないと思われるような知識でも、知ってるに越したことはないと思うようになり、学んでみようという姿勢になりました。


久保

いわゆる、セレンディピティな学びというものですね。怪我から復帰した現在も、読書を大事になさっているそうですね。


西岡選手

海外遠征の際は毎回、空いている時間があるので本を持っていくようにしています。様々な分野のビジネス書を読みますが、色んな分野の情報を得られるのでタメになっています。そして得た情報は、なるべく周りの人に話してにアウトプットするようにしています。本の内容全て覚えられるほど賢くはないので、興味の持った一部分などをコーチや他の選手などにアウトプットすることで、知識を定着させています。

遠征先のストックホルムにて

 


久保

日頃からインプットとアウトプットをセットにして習慣づけているんですね。


西岡選手

知識って一度覚えただけでは忘れちゃうんですよね。これは、テニスの技術にも言えるんです。人に原理を教えられるというのは、きちんと自分が理解をしているということなんです。話している時に、再認識できることもあります。

 

自分のために蓄えた知識が、いつしかテニス業界をよくしたいという思いに


久保

正直アスリートの方って「自分のスポーツだけに集中して、それに全力を尽くす!」という考え方が強いのだと思っていました。西岡選手の話を聞いて驚くことばかりです。


西岡選手

いや、自分が珍しいタイプだと思います。今は、世の中が変化している時期なので、スポーツ以外のところに目を向ける選手が増えたと思いますが、基本は競技だけに集中すべきという考えが理想とされています。アスリートだけでなく、コーチにおいてもです。YouTubeをはじめた時は「練習以外の時間は無駄でしょ?」」「テニス以外に何やっているの?」と言われることもありました。


久保

それでも、西岡選手が今もなおSNSでの発信や、読書習慣を大切になさっている理由は、何なのでしょうか。


西岡選手

もちろんテニスが強くなりたいというのは大前提としてあります。それは第一優先です。でも、加えていろんなことに挑戦したいとも思います。実際YouTubeを開設していたことによって、今このような状況下においてもファンの方とコミュニケーションを取れています。この先何が大切になるかなんて、誰にもわからないんです。海外でお世話になっているホストファミリーがいるのですが、その方に「テニス人生というものは短くて、テニスが終わった後の人生の方が長いんだから、そういった先のことにも目を向けて生きていった方がいい」と言われたんです。そんなことを言ってくれる人が周りにいることがラッキーだなと思います。

助言をくれたホストファミリー

 


久保

まさに今、「この先、何の知識が必要になるかは誰にもわからない」という状況になっていますよね。西岡選手は今後、どういった挑戦をしていきたいと思っていますか?


西岡選手

自分は怪我の経験から、人の考え方というのは、他の人の意見を聞いて変わっていくものだと体感しました。だから、僕も自分なりの考えを次の世代の子達に伝えていきたいと思っています。怪我をした時は、自分にとって必要だからという気持ちで動いていましたが、その気持ちがだんだんと変化し、今は日本のテニス業界をどう盛り上げていくか、どうテニスプレイヤーたちをマーケティングしていくかなど、全体の底上げへと視点が変わってきました。怪我をする前のテニスだけをやっていた時からしたら考えられない変化ですね。今後も、テニスを通じて様々なアクションを仕掛けているので楽しみにしていてください!

 

朝渋オンラインは、ビジネスマンじゃない人にこそ聞いてもらいたい

西岡良仁選手には日頃のインプット習慣に、朝渋オンラインを役立ててもらっています。


久保

朝渋オンラインを視聴してみて、率直にどう思いましたか?


西岡選手

オンラインで、足を運ばなくてもプロフェッショナルの話が聞けるってめちゃくちゃいいなと思いました。自分は海外遠征が多いので、日本にいる時間がとても短く、なかなかイベントに行って話を聞くというのができないんです。オンラインだとどこにいても聞けるのがすごくいいですよね。遠征中は朝活じゃなくなっちゃうのが難点ですが…(笑)。


久保

時差には目を瞑ります…(笑)。実際、朝渋の会員の方で海外から見られている方もいらっしゃるんです。西岡選手が印象に残っているイベントはありますか?


西岡選手

そうですね、イベントごとに面白いポイントがあったのですが、特に櫻本真理さんの「チームを『導く』ではなく『育てる』とは?」の回は当時の自分の悩みにハマって、とても印象に残っています。自分は男子プロ選手会の理事をやっているのですが、当時どうやったらもっとチームが良くなるのかというのを団体として模索している時だったんです。チームを育てるためのお話が聞けて、とても面白かったです。

櫻本真理さんのイベントの様子

 


久保

ありがとうございます。確かにチームビルディングは、ビジネスでもスポーツでも、重要になるキーワードですね。


西岡選手

朝渋のイベントってビジネスマン向けだとは思うんですけど、様々な分野のプロフェッショナルな方からのお話は、アスリートにも前向きな刺激を届けてくれます。相手のことを分析したり、自分のことを考える能力、それを相手に伝える力。自分がどう強くなりたいのか、どこを強くするべきなのかというのを自分で考えて、自分の言葉で話せる力。こういったことが、朝渋オンラインを通じて学べます。自分が今、何が必要なのかというのを考えるきっかけになると思います。


久保

そうですね、もしかするとビジネスマンでない方は、朝渋イベントの内容をすごく遠いものだと思われてしまうかもしれないですが、むしろそうでない方が聞いた方が新しい気づきがたくさん生まれるかもしれませんね。


西岡選手

僕は今24歳ですが、同じような年代の人達にもオススメしたいですね。これから新しく色んなことを始めていく世代が、経験者の方々から情報をもらっておくことで、別の新しいアイデアが湧いてきたりするかもしれません。朝渋を通じて、自分が見ている景色の他にも、色んな世界があるんだ、ということを知れると思います。


久保

最後に、これから朝渋オンラインに入る方に対して、オススメの楽しみ方を教えてください!


西岡選手

やりたいことがまだない人は、全部の回をとりあえず聞いてみてみるのがいいんじゃないかと思います。自分も怪我の時に、いろんな情報や知識に触れたことで刺激をもらったので。一方で、やりたいことやビジョンがきちんとある方は、自分の目的に合わせてイベントを選んで、プロフェッショナルからの知識を取り入れる。何をしたらいいかわからない人でも、これから何かを始めたいと思ってる人も、朝渋オンラインから、新しい気づきを見つけて、新しいことに挑戦してほしいです。

怪我がきっかけで、テニス以外の知識を深め、新しい挑戦を止めない西岡選手。

「この先、何の知識が必要になるかは誰にもわからない」

西岡選手のテニスの強さや成長の裏には、テニスに対する熱い想いと、テニスには直接繋がらないと思われることに対しても貪欲にインプットする姿勢が隠されていました。

朝渋は、これからも西岡選手を応援しています!ありがとうございました!

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